難民支援活動の輪を広げていきたい【後編】 アーティスト/ギタリスト MIYAVIさん 【Cover Story】こどもたちの未来に!
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難民支援活動の輪を広げていきたい【後編】 アーティスト/ギタリスト MIYAVIさん

“サムライギタリスト”として世界から高い評価を受けているアーティスト・MIYAVI(みやび)さん。難民問題に積極的に取組み、日本人初の「国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)」親善大使にも任命されました。後編では、MIYAVI さんが親善大使としてどのような活動をしているのか、また、どうしたらよりよい社会をつくっていくことができると思うか、お話を伺っていきます。

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日本初のUNHCR親善大使に任命される

DOWELL編集部: MIYAVIさんは、2017年11月に日本人として初めてUNHCRの親善大使に就任しましたが、打診されたときの感想をお聞かせください。

MIYAVIさん: 率直に言ってピンときませんでした。正直、最初は自分の柄ではないのかなと。ロックミュージシャンと親善大使って真逆の存在に思えたんですよ。夜と昼、北風と太陽というように、打ち消し合いかねない要素があると思ったのです。責任は増えるし、夜遊びも慎まないといけなくなる(笑)

意識が変わるきっかけになったのは、就任前月にスイスのジュネーブで催された『ナンセン難民賞』の授賞式で演奏したことです。この賞は、難民支援活動におけるノーベル賞みたいな位置づけで、難民支援に貢献した功績者を表彰する由緒正しい式典です。でも、ここで子どもたちと歌ったパフォーマンスが受け入れられ、大変盛り上がったんですよ。

そのときに「難民キャンプの外でも、僕には音楽を使って貢献できることがあるんじゃないか?」とひらめきました。そして「これこそ、まさにロックじゃないか」と。ロックミュージシャンの僕だからできる、ロックミュージシャンの僕にしかできないことなんじゃないかと思い、決心しました。

DOWELL編集部: 現在に至るまで数多くの国々を巡ったと伺いましたが、特に印象に残っている国はありますか?

MIYAVIさん: どの国も勉強させられましたが、とりわけインパクトが強かったのは、ケニア北西部にあるカクマ難民キャンプでしたね。

南スーダンから来ている人々が多いのですが、まず驚いたのが、ほかの国のキャンプに比べ、人々の表情が比較的明るい。もちろん厳しい環境であることには変わりませんが、その中でも現状をよくしようという意思からくる活気を感じました。移動中に知事と航空機で同席隣になり話を伺ったのですが、もともと現地で暮らしている住民――僕らはホスト国人と呼んでいます――への働きかけを、細やかに意識されていました。

実は難民に関する大きな問題点のひとつに、地元住民との摩擦があります。難民はよそから来て保護を受けられるけど、ホスト国人にはケアがないという矛盾が生じているんです。自分たちの国にも、もともと抱えている問題が多いのにも関わらず、さらに近隣諸国の難民を受け入れている。そこで摩擦が生じてしまうのですが、その解決に、きちんと取り組んでいたんです。

またキャンプの運営にしても、ただ施しをするのではなく、考えて自発的に動けるような仕組みを作ろうとしています。物資を配給するのではなく、お金を支給したら、どのように遣うのがよいのか考える時間をつくる。さらに、ただ遣って終わりにならないように、ちゃんと目配りの効いたコミュニティ作りと将来を見据えたプランニングをしています。

DOWELL編集部: ただ与える、与えないではなく、さらに進んだ形でアクションできているということですね。

MIYAVIさん: その通りです。僕は行動するときには、いつも、二者択一ではなく、第3の選択肢を見出すことを習慣化しています。そうでないと現状の応急手当的なことはできても、根本的な解決にはならず、発展していくことも期待できなくなります。その意味で、ケニアのキャンプで実践されていることは、僕の考え方と非常に近いものを感じました。与えるか与えないかという二者択一ではなく、「与えた上で考える余地があるように」という、いわば第3の選択肢が用意されているわけです。世界各地の難民キャンプがどうあったらよいのか、その模範になろうるんじゃないかとも感じました。

さまざまなチャネルで発信、拡散していく

DOWELL編集部: 国連が制定した「世界難民の日」の6月20日に、UNHCRのYouTube公式チャンネルで配信された音楽・映画イベント『UNHCR WILL2LIVEムーブメント2020』では、メインパーソナリティーを務めました。このイベントの内容や趣旨などについて教えてください。

MIYAVIさん: このイベントの目的は、世界の難民・避難民を新型コロナウイルス感染症から守る支援を呼びかけ、共感の輪を広げること。僕がメインパーソナリティーを務めたのは“聴く支援”と位置付けられた『世界難民の日 特別配信 UNHCR WILL2LIVE Music 2020』です。

本来なら、東京オリンピック・パラリンピックの開催前に、難民選手団や、多くのアーティスト、企業などを招いた大々的なイベントにしたいと思っていたんですが、コロナ禍で開催さえも危ぶまれる状況になってしまいました。でも今回、オンラインでも可能なことをやろう言うことになり、たくさんのアーティストたちが賛同して参加してくれました。

「難民」と言う言葉自体、なかなかとっつきにくい言葉ですが、アーティストたちが声をあげることで身近に感じてもらえるような構成を心がけました。このイベントへの参加を機会に、アーティストのみんなもそれぞれの言葉で発信をしてくれ、また、彼らに寄り添うファンの方々もアンテナを立て始めてくれたようです。手探りのなかで踏み出した一歩ではありますが、決して小さくない、意義のある一歩だったと信じています。

このイベントは、当日だけではなく2020年8月31日まで配信されているので、興味を持った方は公式サイトにアクセスしてください!

DOWELL編集部: 読者のみなさん、ぜひ観て聴いてみましょう! ところで難民問題以外では、イタリアの老舗ファッションブランド「GUCCI」のキャンペーンビジュアルも務めていますよね。こちらは、環境などサステナブルなテーマだと伺っています。

MIYAVIさん: 再生ナイロン糸をはじめとする再生素材やオーガニック素材、バイオベースの持続可能な原料による素材を使用した新作コレクション『Gucci Off The Grid』を、GUCCIが発表し、そのグローバルキャンペーンに参加させてもらっています。

GUCCIが人道支援をはじめ、さまざまな問題に取組んでいるのを知り、その姿勢に感銘を受けていました。21月に開催された『2020秋冬ミラノ・ファッション・ウィーク』で、GUCCIのファッションショーに出席した際も、CEOのマルコ・ビサーリさんやクリエイティブ・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレさんなどスタッフのみなさんから、真剣さがひしひしと伝わってきました。表現者として、この地球に優しいプロジェクトに関わることができて、光栄です。

DOWELL編集部: 多彩なチャネルで発信することで、MIYAVIさんの活動が幅広い方々に伝わりますね。まさに私たちが提唱する「Do well by doing good. 活動」そのものです。では、世の中にこうした動きが浸透していくためには、何が大切だと思われますか?

MIYAVIさん: よいことをすることで気分がよくなったり、さらに自分たちの人生も改善されることを意識できるかどうかがポイントではないでしょうか。たとえばゴミ捨て。ゴミ箱に捨てに行くのが面倒だとポイ捨てした瞬間は楽です。でも長いスパンで見ると、ポイ捨てされたペットボトルなどは大気や海などを汚染することにつながり、結果的に自分たちの首を締めることにつながります。

どのようにゴミを捨てるのか、立ち止まって考えてみる。分別して捨てるにしても、ちょっと中を洗ってすすいでから捨てようか――。最初は、そんなさりげないところからスタートして、そういったことを積み重ねていくことが全てなんじゃないかなと思います。

DOWELL編集部: ありがとうございます。DOWELLマガジンの今月号のテーマは「こどもたちの未来に!」です。最後に、今後の活動とともに読者へのメッセージをお願いします。

MIYAVIさん: 新型コロナウイルスがなかなか収束せず大変な世の中ですが、音楽家として、どのような環境でも音楽を止めずに、発信し続けたいと思っています。今回のことで、自宅からでも世界へ配信できることも分かりました。どんな状況でも、前に進み続ける。決してあきらめない、その一心です。なので、基本的にやることはいままでと変わりません。これからつくり出していく曲で、子どもたちや地球の未来に少しでも貢献していきたいです。

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