有言実行の精神でSDGsにも取り組みたい
DOWELL編集部: 佐藤さんはご自身の夢を叶えて、現在それを職業として働けているんですね。実現させるという視点で、SDGsという取り組みをどう評価されますか?
佐藤さん: このプロジェクトは2030年という期限、17のゴールそして169のターゲットと分かりやすく数字で示されているのが素晴らしいと思います。僕自身も日付など数字をきちんと明確にして、そこに向けて努力するというタイプです。
例えばこの世界に入ってすぐ、「将来どうする?」という話にマネージャーさんとなったときも20××年にはこうなりたいから、そのために必要な課題の相談をしました。なのでちょっと生意気な言い方ですが、このプロジェクトの設定には親近感を抱いています。
DOWELL編集部: なるほど“不言実行”でなくて、典型的な“有言実行”型なのですね。これまで有言実行してきたことを教えていただけませんか。
佐藤さん: 高校に入学したときにホームルームの時間で各自が夢について話す時間があって、「僕EXILEになります」って言ったんです。滅茶苦茶バカにされましたけど(苦笑) でも夢を口にすることで、無意識のうちに自分の尻を叩いたんだと思います。言ったからには叶えなければという責任感が同時に自分の中に芽生えたのだと思います。
DOWELL編集部: 大変インパクトのあるエピソードです。でもビッグマウスで終わらないために、どのような努力をされたのでしょう。また夢を叶えて周りの反響はいかがでしたか?
佐藤さん: 「20歳までにダンスで食べていくことができなければ、数学の教師を目指す」と親に宣言しました。そもそも有言実行は父親の影響が大きかったですね。週末は釣りに一緒に行くほど仲は良いのですが、躾は厳しい。「自分の人生設計をしなさい」と教えられました。建築士という職業柄か「人生も建築だ」が口癖なんです。
宣言したからには実現させるために必死でした。勉強もちゃんとやって、(埼玉から)東京のダンススクールに通って、アルバイトもして…。まさに寝る間を惜しんで自分の持てる時間を費やして、19歳のときにEXILEのオーディションに合格することができたんです。
「やっぱすごいね~。やると思ってたよ」という手のひら返しの同級生もいましたが、「本当にがんばっている姿を見ていたから良かったね」と見守ってくれていた友人たちも多くて、とても嬉しかったです。代わりに学生時代にできる青春らしいことは一切できなかったです。放課後の制服デートやタピオカ飲みながら歩くとか。それらをすべて削ったからこそ、やり遂げることができたのだと思います。