(第12話)「主食」について考える さつまいもで作る芋団子のレシピ/門倉多仁亜 【連載】あなたの「おいしい」が、だれかの「うれしい」に
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(第12話)「主食」について考える さつまいもで作る芋団子のレシピ/門倉多仁亜

あまり意識して考えることはないけれど、実はとても大切な主食。日本人にとって主食とされてきているのはお米ですが、伝統的な主食は、地域の気候風土にあった育ちやすい作物、もしくは手に入りやすい食材が選ばれ、さらに保存性があるかどうかも重要なポイントでした。

ちなみに、地域によっては、主食が農作物ではない場合もあるようで、たとえばマサイ族の主食は牛乳とヨーグルトなんだそうです。

しかし時の流れとともに、流通や情報が発展することで味覚や食文化が変わり、主食にも変化が出てくることがあるようです。日本であればお米が本来の主食ですが、戦後アメリカから学校給食でパンが導入されたことをきっかけに、パンを食べる機会が増えました。そのパンの原料は小麦粉。いまでは、日本人の小麦粉の消費量はお米の60%にも迫る勢いです。もっとも、その小麦粉は90%を輸入に頼っているのが現状ですが。

意外と少ない主食の種類

地球には食べられる植物が5万種類ほどあるそうですが、私たち人間がいま、主食として食べているのはなんと15種類だけなのだとか。しかも、世界の人口の80%の主食は、米、とうもろこし、小麦粉など3種の穀物に集中しています。私たちは、そんなに少ない種類の作物に頼っているのです。

「同じ作物ばかり育てていたら、生態系のバランスが崩れ、環境破壊に繋がらないのだろうか」「温暖化で気温が上昇しているので、穀物への殺虫剤や農薬の使用量が増えているのではないだろうか」など、いろいろ心配してしまいます。

石油に代わるエネルギー

穀物は、主食として必要とされるだけでなく、それ以外にも需要があります。実は、石油に変わるエネルギー源であるバイオ燃料としても注目されているのです。しかし、それはとても危険なことでもあります。需給バランスが崩れると、商品市場で価格が乱高下するからです。(※注1)

もう10年以上前の話ですが、実際に2007年にはバイオ燃料の原料としてとうもろこしの価格が高騰しました。その結果、とうもろこしを原料にしているトルティーヤの価格も値上がりし、トルティーヤを日常食にしているメキシコでは、抗議のために7万5000人もの人々がデモ行進したのです。

主食の需給バランスが崩れると、私たちの暮らしが不安定になることを教えてくれる事件でした。(※注2)

(※注1)参考URL:https://www.yomiuri.co.jp/economy/20210222-OYT1T50124/

(※注2)参考URL:https://www.nbcnews.com/id/wbna16918321

消費者である私たちができること

世界中で主食とされる食物がごく限られた種類のものであること、そしてその需給バランスが崩れると大きな問題を引き起こすことなどを考えると、私たちは食べ物に対する根本的な考え方や意識を変えるべき時期にきていると感じずにはいられません。

15年前くらい前から、ドイツに暮らす友人たちは、何を食べるかを決めるときに、好き嫌いだけで選んでいないことに気がつきました。

もちろん好みの味かどうかは大事ですが、それ以上に、その原材料を食べると効率よく栄養がとれるのか、また、その食べものが環境へ及ぼす負担はどの程度なのかをポイントにしているのです。

肉食王国と見られがちなドイツですが、実はベジタリアンも増えていて、いまでは人口の20%くらいはベジタリアンだと言われます。

未来の世界で、究極の目標は世界人類みんなが安心して食料を手にすることができて、十分な栄養をとって、健康に暮らせることではないでしょうか。無駄を省き、人間にとっても、地球にとっても安全・安心で栄養価の高い、食料を作っていく必要があります。そしてそのような取り組みを進めている生産者もたくさんいます。

消費者である私たちができることは、そのような生産者が作ったものを買って、彼らを応援することだと思います。

課題を意識することで、社会を、世界を少しずつよくしていく取り組み

「imperfect表参道」では、お客様の投票によって「社会にいいこと」を実現する「Do well by doing good.活動」を実施していますが、4月から2つの新プロジェクトがスタートします。どちらも大切な主食がテーマです。

ひとつ目は、コロンビアの小規模なコーヒー農園の人々に、主食であるとうもろこしを自給自足できるよう、とうもろこしのタネを提供して、さらに栽培方法の指導をするもの。

ふたつ目は、ガーナの主食であるキャッサバの栽培をサポートするプロジェクトです。労働の機会に恵まれないガーナの女性が自分たちでキャッサバを栽培、販売することで収入を得られる仕組みを作り、女性の地位向上と、少しでも平等な社会に近づけることを目標としています。

投票活動は小さなステップかもしれませんが、みんなが「世界にはこんな課題があるんだ」ということを意識することで、社会を、世界を少しずつよくしていけると思います。

プロジェクトの詳しい内容は、こちらで見てみてください。

 

ひとつ目

コーヒー農家が安定したコーヒー栽培を続けるために

https://www.dowellmag.com/53107

 

ふたつ目

キャッサバ栽培を通じて「女性の平等」実現をサポート‘

https://www.dowellmag.com/53105

 

ちなみに「imperfect表参道」のECサイトを利用した場合でも、投票できるようですよ、

https://imperfect-online.com

 

いま住んでいる鹿児島で昔から食べられてきたさつまいも

私も自分の暮らしの中で、食生活への意識を変えたいと思いました。

自分の暮らしの安心のために、そして私たち人間と地球の健康のために、地元で育った主食にもなる作物を見直すことから始めたいと思います。

いま住んでいる鹿児島で昔から食べられてきたさつまいもは、こちらの土壌に適していて、連作障害も少ないと聞いています。食物繊維が豊富で体にもよく、甘味があるので満足度の高い食品です。

今回は、昔から伝わる、さつまいもともち米の粉を合わせて作る芋団子を紹介します。

さつまいもの団子

材料(大きなものなら4個、小さいものなら20個くらい)

さつまいも(紅はるか)1kg

ザラメ 200g

塩 ひとつまみ

もち米の粉 300g

薄力粉 175g

作り方

①さつまいもは皮を剥いて大きめに切り、茹でる。細かく切ると崩れてしまうので注意。

②箸をさしてみてスーッと通るくらい柔らかくなったら、いもを鍋から出してお湯を切る。その際、団子に丸めるときに使う場合があるので、茹で汁を1カップほど取っておく。

③ハンドミキサーなどでいもを潰し、ざらめと塩を混ぜる。ザラメの量はいもの甘さによって調節してよいが、この後、粉を入れることを忘れずに。

④③に、もち米の粉を全部混ぜる。

⑤次に小麦粉を混ぜる。入れる量は、混ぜるのが大変なくらいの硬さになるまで。いもの硬さや水分量によって、必要な粉の量が違ってくる。硬くなりすぎたら、茹で汁で調整する。

⑥田舎風に、生地を大きな楕円形に丸めて葉蘭に包むか、あるいは100g程度の小さな丸い団子にまとめてから、ベーキングペーパーに乗せて蒸し器で蒸す。

⑦大きな団子は1時間くらい、小さな団子は30分くらい蒸す。葉蘭に包んだ団子は切って食べる。

<プロフィール>

門倉多仁亜

1966年兵庫県生まれ。日本人の父とドイツ人の母の元で日本、ドイツ、アメリカで育つ。国際基督教大学卒業後、証券会社の勤務を経てコルドンブルーにてグランティプロムを取得する。

現在は、東京と夫の実家のある鹿児島の2拠点をベースに暮らしており、料理教室を主宰する傍ら、メディアを通してドイツ人のシンプルな暮らしをメディアを通して紹介する。

著者、「タニアのドイツ式心地よい暮らしの整理術」(三笠書房)、ドイツの焼き菓子(SBクリエイティブ)など。

いいことをして、この世界をよくしていこう。~ DOWELL(ドゥーウェル)~
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