「世界に誇れる日本の美しさを大切に! できることからはじめよう」(前編)/大谷亮平さん
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「世界に誇れる日本の美しさを大切に! できることからはじめよう」(前編)/大谷亮平さん

寡黙な料理人、誠実なボディーガード、ハードボイルド系のダークヒーローなど、多彩な演技でファンを魅了する大谷亮平さんは、韓国でモデル・俳優としてデビューし、2016年から日本を拠点に活動を開始。ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』や『まんぷく』など次々と話題作に出演し、瞬く間に人気俳優としての地位を確立しました。そこで、いま注目の人である大谷さんに、現在出演中のドラマの話をはじめ、小学4年生からプロを目指して取り組んだバレーボールへの思いなどを伺いました。

(文責:DOWELL編集部・山田ふみ)

社会課題を軽やかなタッチで描いたラブコメディに出演!

現在(2021年6月)放映中のドラマ『恋はDeepに』(日本テレビ系)は、画面いっぱいに広がる真っ青な海や、カラフルな海洋生物の姿がファンタジックなラブコメディ。環境保護や社会課題を軽やかなタッチで描いた話題作です。大谷さんは、巨大マリンリゾートの開発を手がける大企業の次期社長として、海を守ろうとする弟(綾野剛さん)と対立する完璧主義の兄を演じています。

「海洋環境を守ろうとする弟とは常に対立関係にある兄ですが、自分の生き方や考えにはしっかりとした信念を持った、芯のある人間です。ドラマの中では兄弟の対立が“善と悪”として描かれるシーンも多いのですが、人は置かれた立場が違えば、当然考え方や行動も変わると思うんですね。自然は破壊したくないけれど、リゾート開発は多くの人に夢を与え、経済を活性化するという目的もあります。環境保護と開発プロジェクトという真逆の状況の中で、人々が正面からぶつかり合う姿はとても見応えがあると思います。僕自身、環境問題についてあらためて考えるきっかけにもなりました」

先日、たまたま隅田川を訪れた大谷さん。川の汚れに驚き、心を痛めたと言います。海や川への思いは、幼少期の自然体験がベースになっているのだとか。

「子供のころから、夏になるとよく海や川へ行きました。僕は大阪生まれですが、母親が高知県の出身で、四万十川のすぐ近くに祖父母の家がありました。“最後の清流”と呼ばれるほど水がきれいな川で、河原でボールを蹴ったり水遊びをしたりした思い出があります。昔は実家に水槽があって、魚を飼っていたこともありました。熱帯魚が大好きで、余裕ができたら自分でアクアリウムを始めたいと思っているんです」

忙しい仕事の合間に川のせせらぎの映像を見てリラックスしたり、ふと耳にする水音にも癒されるのだそう。自然を愛する豊かな心は、美しく澄んだ四万十川の清流が育んだのかもしれません。

「大阪でNO.1」エースとして活躍した中学時代

普段からあまり感情を表に出さないタイプと言う大谷さんですが、実は子供時代は、やんちゃで悪ふざけばかりするわんぱく少年だったとか。

「学校から帰ると、すぐにランドセルを放り出して友だちと野球をしたり、外を走り回ったりしていましたね。家の中でおとなしく過ごすようなことはありませんでした」

そんなパワフルな姿を見た近所のおばさんが、「娘がやっているバレーの練習に来ない?」と誘ってくれたのをきっかけに、バレーボールに打ち込むようになります。一時はプロを目指し、大学を卒業するまでバレー人生を一直線に歩み続けたのです。

「小学4年で始めてから、バレーボールひと筋の日々を送っていましたね。スパルタ指導が当たり前の厳しいクラブにいましたが、バレーが好きだったこともあって、キツい練習も苦になりませんでした。中学ではキャプテンを務め、大阪で1位になって全国大会にも出場しました」

同年代の中でも飛び抜けて上達が早かった大谷さん。身長もどんどん伸び、身体的にもテクニック的にも絶好調だった中学時代。地元大阪で一番と言われるほど、エースとして注目されていました。誰もがその実力を認め、バレーボール選手として生きていくことを夢見ていたと言います。ところが高校に入ったとき、そんな大谷さんに転機が訪れます。

「僕が進学した高校は、バレーの名門校でした。バレー部に入ってくるヤツは、みんな自分より背が高く、190cm以上は当たり前。身長180cmそこそこの僕はその時点で圧倒されました。技術面でもあからさまな差を見せつけられ、大きな挫折を味わいました」

無敵とも言える状態でストイックにバレーに賭けていた中学時代を振り返り、大谷さんはこう言います。

「当時の僕は、結果が出せないチームメイトを見ると“ちゃんと練習をやっていないからだ!”と怒りをぶつけることもありました。いくら頑張っても、できないことがあるということを認めてあげられなかった……。自分が完全に天狗になっていたことを思い知らされましたね」

自分の力を信じ、純粋に夢を追いかけていたバレーボール選手が初めて直面した人生の壁でした。

「その時になってやっと、試合に出られずに悔しい思いをしている仲間の気持ちや、いつも陰で自分を応援してくれた両親のありがたさに気がついたんです。母はいつも“弱い立場の人のことを考えられる人間になりなさい”と言っていました。わかっているつもりで、全然わかっていなかったんですね」

いくら頑張っても努力が実らないこともあるし、できないことは悪いことではない。完璧な人間などいないことを痛感したと言います。

スポーツを通して学んだことが、人生のブレない軸に

「あんなにも辛くて厳しいスポーツの世界で自分が培ってきた力は、演技の世界でも活かせるものと思っていました。プレッシャーに打ち勝つ集中力とか、体力とか……。ところがそれだけでは通用しない。まったく別ものなんです。でも一方で、やはり自分らしさはそこにあると思うんですよ。アスリートとして学んだことや、経験してきたことはいまの自分の軸になっているし、それを外して考えたことは一度もありません。むしろ、いま俳優である自分を不思議に思うくらいです(笑)。

演者の世界には、音楽をやってきた人もいれば、アートやデザイン、勉強に打ち込んできた人もいます。種類が違うだけで、何かに一生懸命打ち込んで生きてきた人たちがたくさんいます。それがキャラクターとなり、個々の色となって演技にも現れると思うんですよ。僕はまだまだ道半ばだけど、これまでバレーを通して経験した挫折も成功体験も全部含めて、それを武器として活かそうとしている自分がいる。先のことはわからないけれど、自分が来た道を行けばいいんじゃないかと思っています」

日本で活動を始めて早や5年。新しい作品に挑むたびに、スタートラインに立った気持ちで何かを残したいと歩み続ける大谷さん。この先も、光る演技でいくつもの新たな顔を見せてくれるはず!

バレーボールでの経験を活かし、前に進み続ける大谷さん。後編では、大谷さんがブレイクするきっかけとなった韓国での経験を中心にお話を伺います。

(後編)を読む>>>

大谷亮平(おおたに りょうへい)・ 俳優

2003年に韓国「ダンキンドーナツ」のCM出演を機に韓国でモデル・俳優として活動。シチュエーション・コメディ番組『ソウルメイト』で俳優デビュー。

その後数々のドラマや映画に出演。大ヒットとなった映画『神弓ーKAMIYUMIー』(2011年公開)、『バトル・オーシャン海上決戦』(2014年)で話題に。2016年4月より日本での活動を開始。同年フジテレビ系『ラヴソング』で日本のドラマに初出演。その後、TBSドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』などの話題作に出演し注目される。2018年公開の映画『ゼニガタ』で初主演。他に、NHK連続テレビ小説『まんぷく」や大河ドラマ「青天を衝け」などがある。現在日テレ系水曜ドラマ『恋はDeepに』に出演中。特技はバレーボール、乗馬。

 

石原さとみさんと綾野剛さんがW主演『恋はDeepに』

第8話は6月2日(水)22時放送(日本テレビ系)

巨大マリンリゾートの開発を手がける大企業の次期社長役として大谷亮平さんご出演中!

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