生産者とブランドで紡ぐストーリー/マリエさんインタビュー(前編)
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生産者とブランドで紡ぐストーリー/マリエさんインタビュー(前編)

デザイナーでタレントのマリエさんが手掛けるファッションブランド「PASCAL MARIE DESMARAIS:パスカル マリエ デマレ」(以下PMD)。デザイン性だけでなく、そのポリシーは様々なメディアで取り上げられ、多くの共感を呼びました。とくに、ファッションアイテムの生産現場に目を向けた活動は、今後のものづくりの指針となる予感。マリエさんのものづくりに対する想いをインタビューしました。

難民キャンプの子どもたちやインドの女の子たちの刺繍をアイテムに

PMDの立ち上げから2周年の展示会が、今年6月に開催されました。その際に送られたインビテーションや発表されたアイテムには、個性的な刺繍がデザインされていました。じつはこれらはヨルダンの難民キャンプで暮らすシリアの子どもたちや、インドの洋裁を学ぶ女の子たちが自由な感性でデザインしたもの。英語と母国語で文字や絵を描き、それをマリエさんがPMDのアイテムとして展開。そして、その売上の一部を彼ら彼女らの教育支援に還元することで、よい循環がつくれるよう貢献をしています。

写真提供:PASCAL MARIE DESMARAIS

きっかけは、ファッション業界への疑問

ーーモデルやタレント活動など、華やかな世界にいたマリエさんが、今回のような社会問題について考えたのはなぜなのでしょう?

マリエ: 私たちがよく受け取るファッションショーや展示会のインビテーションは、派手で豪華なものというのが業界の常識です。しかも、だんだんと華やかさを競うことがトレンドになっていました。でも、ショーが終わってしまえば、それらはゴミになってしまうんですよね。経費はもちろん、資源のムダ使いと思えてしまって。

では、自分がインビテーションを送る側になったとき、誰に何を作ってもらうべきか考えました。その後につながるようなものが作れたらよいと思い、子どもたちを支援できること、という結論に行きつきました。

ーーそのアイデアはすぐに思いついたのですか?

マリエ: ブランドのチームのみんなで、かなりディベートを重ねました。その中で、世界には学校にも行けない子供がいるという話が出て、気になりました。まず、そういったことを支援している団体を探し、自分たちのアイデアを相談することから始めました。

ーーインビテーションへの疑問がマリエさんのコレクションに影響したのですね。

マリエ: 今回のインビテーションのことで色々と気づき、リサーチをしていきました。刺繍の伝統や背景についても知らないことが多く、勉強になりました。

 

ーーインドの刺繍についてもリサーチされたとか?

マリエ: インドでは、女の子がお嫁に行く時は、教養の高い子ほど嫁入り先に高額の結婚持参金を支払うという風習があるそうです。女の子に勉強させると、お金をよりたくさん払わないといけなくなるので、学校には行かせず刺繍などの手に職を身につけさせたいと、多くの親が願うのだそう。そういった背景も知りませんでしたし、伝統や慣習を崩すことも容易ではないと感じました。

こういった状況は大人のエゴで進んでいきますから、100%の問題解決は難しいとしても、支援する側もバランスを取りながら前進させることが大切だと思いました。

オシャレの定義を変えていく

ーー PMDは当初、廃棄予定の端材を使ったラグが注目されましたよね。

マリエ: ある工場で廃棄予定の端材を見たときに、お金を出して捨てていることに驚きました。彼らにとってはゴミですが、羊毛や皮革などの天然素材は、私にとってはゴミではありません。いかすことを考えました。

ーーPMDの新作についてお聞かせください。

捨てられる皮を活かしたクッションです。

写真提供:PASCAL MARIE DESMARAIS

いま、鹿の肉はジビエとして人気ですが、野生の鹿の皮は傷が多くて革製品になることなく捨てられます。でも、PMDでは“生き抜いた命こそが美しい”ということを伝えたいと思っています。そして、オシャレやキレイ、美しいといった定義を変えていきたいです。

人の人生も同じですから。生き抜いたものが、美しいのです。

(後編につづく)

生産者とブランドで紡ぐストーリー/マリエさんインタビュー(後編)

PASCAL MARIE DESMARAIS 代表 マリエ

1987年6月20日生まれ。東京都出身。フランス系カナダ人の父と日本人の母とのハーフ。モデルとしての活動を10歳頃からスタートし、その後「ViVi」の専属モデルやTVでのタレント活動など、多方面で活躍。2011年9月に単身渡米し、 ファッション分野で著名な世界3大スクールのうち、NYにある名門「パーソンズ美術大学」へ留学。ファションを専攻。数々のデザイナー達へのインタビューから影響を受け、アート・ファッション・カルチャーに深い関心を寄せるようなる。趣味は映画、音楽、ギャラリー巡り。

J-WAVE「SEASONS」ナビゲーター(毎週土曜日12:00〜15:00生放送)レギュラー出演中。現在は、自身で立ち上げたアパレルブランド「PASCAL MARIE DESMARAIS」のデザイナーも務める。

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